見上げた先に、キラキラと光る黄金色の髪が見えたけど、逆光になっていてはっきり顔が分からない。


でもきっと、その顔にはニヤニヤと人を馬鹿にしたような表情が浮かんでるんだろう。



「チッ。」



三谷君は忌ま忌ましげに窓から身を乗り出す人物を一瞥した後、おとなしくその手を離した。



手首に赤く指の痕が残る。

気持ち悪い。




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