「授業中、攫っちまえばいいだろ?悪役にはぴったりじゃん」

自分の立場を全く理解していない&空気も読めない男No1は、愚かにも魔王様に盾を突いて、

「ハッ。愛美が俊也みたいな馬鹿になったら困るだろう?まぁ、そんなこと有り得ないけど」

「どういう意味だよ、それ…」

「そのまんまの意味だけど?何、そんなことも分からないくらい馬鹿なの?」

「やけに突っかかるじゃねぇの…」

「そりゃ、俺の可愛い愛美をお前みたいな馬鹿に近寄らせたくないからね…。というか、最初に喧嘩を売ったのはそっちだし?」

「てっめぇ…」

悲しいことに、返り討ちに遭っていた。



そして「そろそろ止めに入らないと危ないかなぁ(主に三谷が)…」と思い始めた頃、



「さとるくーん!」



綿菓子みたいにふわふわとした甘い声が、吹き荒れるブリザードのど真ん中を貫いた。(ように見えた。BY俺ビジョン)



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