「つーか、まだ終わらねぇの?」

身の危険を感じた俺は、うるさいお邪魔虫をほっといて、さっさと話題を変えることにした。


「うちと違って、美丘は50分授業だからね。もうちょっとかかるよ」

「うげー、まじかよ。毎回毎回よく待ってられんなぁ」

「まぁ、愛美の為だし」


そう言いのける聡は、さっきの冷え冷えとする笑い方と違って、マナミちゃんが可愛くて可愛くて仕方がない、っていう柔らかな笑みを口元に浮かべた。


そんな聡の表情(かお)を見て、


(この凶暴な魔王様をこうも手懐けるマナミちゃんは、本当にすげぇなぁ。)


とか、俺はちょっとほのぼのとしたいい気分になっていたのに…、



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