何だかモヤモヤしていた。

肺ん中に煙草の煙が充満してくみたいに、心ん中が段々灰色に染まって行くようで…、



すげぇ惨めだったんだ。

俺の今までをつじつま合わせだと言い切られて、何も言い返せなくって、自分は空っぽなんだってみせしめられて…、



段々下がって行く視線。

気付けば俺は自分の薄汚れたスニーカーの爪先ばかり眺めてた。


そんな俺に突然差し出された缶コーヒー。

顔を上げたら、金髪のソイツがやけに優しい目で俺を見てんだ。
小さい子供をあやす親みたいな表情で、「コイツ仕方ねぇなぁ」って感じに頬を緩めて。


その時分かったよ。

こんなナリでも、目の前のコイツは教師なんだ、大人なんだ、ってな。




あー、もう!
まったく、やんなっちゃうよな。



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