絶句

その言葉は今のような状況を言うのだろうな

「.....あ、あの色欲魔ああああぁぁぁ!!」

やっと復活した王様の第一声は誰もが思う一言だった。

「えっと、つまり水嶋の先代は七十歳以降に頑張ったってこと?今の当主って確か六十代だよね、後継ぎだって三十代だったような...」

混乱する樹

「......男の人って凄いんですね。」

変なところに感心する柚


三人が落ち着いたのはしばらくしてからだった。

「ハァ.....因みに真藤クンはこの事知ってんの?」

「自分がお客との間に産まれた子供だとは知ってる、それ以上は...」

「だよなぁ...」

そう呟く王様の顔には疲労の色が見える

「因みにその母親、真藤流の家元の元令嬢だって。お見合いが嫌で逃げ出した先の末路が水商売、真藤を産んでからはパートを掛け持ちして頑張っている。真藤の父親が水嶋の当主だったとは知らない。」

「これ以上、爆弾の追加はやめてくれ....」

報告連絡相談が大切って教えてくれたのは王様なのに。

「何でこんな大切なことを叔父様は隠されていたのでしょうか。」

呟く柚に私達三人で返す。

「面白そうだから」

叔父様を知る誰もが納得する傍迷惑な理由だ