「上から荷物が落ちちゃったみたいで、

それが脚に落ちて。」

そうまくんが私もベッドに座らせながら

説明してくれる。

「あらー!大変ね!

近くに人いなかったの?」

「みんな帰っちゃって」

「あら!みんな悪い人たちね。」

2人で苦笑いしてると、

「あなたはどこにいたの?」

と、そうまくんに聞いた。

「僕は、夕日も疲れてるだろうし、

お茶とタオルを取りに行ってたんです。」

「そーだったの?」

「そうだよ!」

「てっきり、そうまくん帰ったんだと思ったよ。」

「夕日、残ってるのに帰るわけないじゃん。」

え?心臓の音が抑えきれない。

「こら!イチャイチャしないで」

「「イチャイチャしてないです!」」

2人で声が揃うと、先生はすごく笑っている。

「そーね、災難に見舞われたわね。」

「他の子達が帰ったこととあなたが

怪我したことは私から先生に言っておくから。

それと、あなたこれ、捻挫してるわ」

「え?」

「テーピングするから、あなたたち帰りなさい。通学手段は?」

「「自転車です。」」

「あれ?そうまくんも自転車なんだ」

「そうだよ」

「2人で帰りなさいよ。こんなかわいらしい子

1人でなんか帰せないわ」

「な、何言ってるんですか!

かわいくなんてないです。」

先生は何言ってるんだろ?

きっと目が悪いよ。

でも、

「分かってます。」

と、そうまくん。

「あなたたちは良いカップルね」

「カップルじゃないです!」

「ありがとうございます」

何言ってんの!そうまくん!おかしいよ。

「ははっ、夕日、顔真っ赤」

「うるさい」


テーピングをしてもらい、

「「ありがとうございました」」

保健室を出た。