〈Yuhi side〉

チュンチュン

小鳥のさえずりが聞こえ、朝日が眩しく

目を開ける。

すると、

「うはっ」

イケメンのドアップが目の前に…

そうまくんだ!

昨日、閉じ込められたんだっけ?

髪を撫でてあげると、

「んっ」

とかわいらしい声が。

「ふふっ」

ほんわかしていると。

車が学校の敷地に入ってきた。

あ!あの車!ユキちゃんだ!

起こすの、名残惜しいけど…

「そうまくん!そうまくん! 」

「ん?」

寝起きだから普段より低めの声が聞こえた。

「おはよう」

「んっ。おはよう」

「ユキちゃんの車だよ!」

「ほんとうだ。ってか、

お前すんごい髪型。笑」

急いでトイレに行くと、

「うわっ!」

爆発してた。

急いでポケットに入ってた櫛で髪をとかし、

顔を洗う。顔を拭いてると

「ふわーっ」

ん?欠伸の音が聞こえて、後ろを振り向くと

「うひゃ! 近いよ」

そうまくんが私の肩に顔をのせてた。

「そう?」

ペロッ

「ひゃあ」

耳を舐められた。

「ひゃあだって。かわいい」

「かわいくないよ!」

ほいほいと言いながら、何事もなかったように

なぜか女子トイレで

そうまくんも顔を洗ってた。

タオルを貸してあげるとサンキューなんて

言いながら。

近くにあった自販機でイチゴミルクを

飲んでると、右手にそうまくんのカバンと

左手に私の筆箱とノートを持ち、そうまくんが

やってきた。

「ありがとう!」

「なに、飲んでんの〜?」

と言い、私が飲んでたイチゴミルクを

パッと奪い、そうまくんが飲んでる。

「甘〜」

あれ?これってもしかして

「か、か、間接キス」

「あ、ほんとだ!ごめん!」