筆箱を持って教室を出ると、

「夕日!」

「はい!頑張ってよー」

教室のドアから顔を出してる綾乃ちゃん。

「うん!ありがと」

「山中!これ持って行ってくれ」

綾乃ちゃんの後ろからユキちゃんが出てきた。

ユキちゃんから渡されたのは2人分のノート。

「あれ?矢原くんは?」

「もう教室にいなかったんだよ。

渡しといてくれ」

「あ、はい」

やばい!急がないと。

あれ?どこに行くんだったっけ?

階段で戸惑っているとパッとノートを

一冊取られた。