「ただいまー。」
「おかえりー!澪、ご飯は?」
「会社の人と食べて来たからいらない。」
「そう・・・」
私の名前は澪。
地元の高校を卒業して、この春就職した。
年齢は19才。
何処にでもいる、ごくごく普通の女の子だ。
家族は祖父と祖母、母の四人で住んでいる。
母と祖母とは昔から仲が悪く、今でも会話はあまりない。
この年になって反抗期?と思うけど、気持ちは変えられない。
「澪!おじいちゃんと一緒に御飯食べるぞ。」
「おじいちゃんごめんね、今日は食べて来ちゃったんだ。」
「そうか・・たまには一緒に食べような。」
「うん。」
私の家の中での拠り所は小さい時からおじいちゃんだけだった。
小さい頃から母と祖母に責められても、
おじいちゃんだけはいつも庇ってくれた。
自慢のおじいちゃんだ。
そんな祖父との会話もそこそこに、私は足早に部屋に戻った。