そうこうしているうちに中学最後の夏休みは
あっという間に終わってしまった。

ほんとに四十日なんて早いものだ。

その間そういえばオニイチャンとは何度か顔を合わしたのだけれど、
とうとう「最後のコンサート」の話は出なかった。

いったい、あのバンダナは使ってくれたのだろうか?

いやいや、そんなことはどうでもいいのだ。