そのあとのわたしはといえば、いつもの五人組で
映画を観に行ったり遊園地へも何度か行ったりして
中学生活の最後の夏休みを謳歌しようと自分なりに励んでみた。

それに参考書を買いに行って受験勉強の準備を始めたりと
それはそれでそれなりに忙しかったのではある。

でも心のどこかではいつもお兄ちゃんのことが離れなかったし、
そのことは一緒にいる玲奈たちもうすうす気づいてはいるようだった。

でも彼女たちはわたしを気遣ってか、決して自分から
「どうしてるのかね?」なんてお兄ちゃんに関することは
一切いわなかったし、わたしもみんなの前ではあえて
気にするそぶりは見せないようにしていたのだ。