そして暦はすすんで六月のある日、三者面談なるものがあったのだ。

そう、進学に関する担任とわたしと、そして親が集まる、
例の「アレ」だ。

正直わたしは進学に興味がない。まるで、だ。なんでかって?

だってそうでしょ?わたしがどこの高校に行こうが入ろうが
「お兄ちゃんはもういない」のだから。

お兄ちゃんと一緒の学校に行くためならどんな努力も
苦労もする覚悟はある。だけどわたしが入学すればお兄ちゃんは
「卒業」するのだ。

だから進学にはまるで興味がないのだ。

だからといって高校に行かぬわけにもいかない。
仕方なく、どこかへは行こう。

正直、どこでも「イイ」のだ。

なので玲奈、幸、沙織、そして結衣と五人で一緒の高校を
希望することにしたのだった。

たまたまわたしたちの「学力」はほぼ「オナジ」でもあったし。