「部活がなければイクね」

わたしはそう答えた。
実際、それ以外には答えようがなかったのだ。

七月は地区大会が始まる。勝ち抜けば当然のこと、「その日」も試合だ。

「負けりゃいいじゃん」

オニイチャンはやはりそういう。そういう性格、なのだ。

「そんなわけ、いかないよ」

「そうか?」