「まだ未練あります?」


「朝からやめてよ!
もう未練とか全くないから!
嫌なこと思い出すでしょ!
朝から不機嫌にさせたいの?」


「すみません
このマグとかさっき洗面台行った時に
歯ブラシとかまだ元カレの物が
あったから捨てられないのかな?
と思ってまだ好きなの?と
勝手に思っちゃいました」


「よく気がつくね!
捨て忘れよ 何とも思ってないし!
それより人のことばかり聞いて
自分の恋愛はどーなの?」


「オレですか?
オレのことはいいですよ」


「人のことばかり聞いて
それは不公平って言うでしょ」


「オレの話は面白くないですよ」


「別に笑いなんか必要ないからね
笑いを求めてないから!
私の話もつまんないでしょ
それで?彼女と別れたのは?」


「彼女・・・
この年まで彼女が居たことないんです」


「もー!ふざけるな!
そんな訳ないでしょ!」


「そんな訳ってぇ?」


「この前だって友達が
復縁がどーのこーのって言ってたじゃん!
それに自分から極上の男
1年彼女居ないと言ってたじゃん
あれうそ?嘘つきなん?」


「あ・・・覚えてたんですか
別れてもう一年経ちますね」


「振られちゃった?」


「どーしてこっちが
振られた設定になるんですかぁ
こっちが『はい!さいなら!』って
捨ててやったんですよ」


「ほぉ〜偉そうに!」


なるほどぉ それで向こうが
復縁したがってるのか
そんな意味のことを言ってたよね。


「そんなすぐにさいなら!って
女の子を切るなんて冷たい人間なんだ
そんな男なんだね」


「色々あるんですよ
他の女としゃべったら
もう浮気だと責めるし」


「それは・・・ないね」


「でしょ!しかもその相手は
自分の友人ですよ
信用ないのか?って話でしょ」