「……は、はあ……」


長い長い廊下を走って。

階段を駆け上って。


ついた先は、先ほどなっちゃんとお昼を過ごしていた屋上。


「………」


さっきまで、私の心はぽかぽかあったかい気持ちで満たされていたけど。

…今じゃ、胸がズキズキして…なんだかすごく、痛い。


「…ねえ、待って絆奈…!!」

「!!」


後ろから、今、一番聞きたくない声で名前を呼ばれて。

思わずびくりと肩をふるわせた。


「ねえ、僕、何か気に障ることした? なら、死んでお詫びするよ?」

「……で、」

「え?」


私は、かいとくんを振り返る。


「私に、もう二度と近づかないで!!」

「……っ」