うわああああ……!!
なに、今の顔…っ。
子供みたい!! 無邪気な子供みたい…っ!!
「ででで、でも、わ、わたし…友達はなっちゃんくらいしかいないし、見ての通り内気で暗い性格だから、今かいとくんが言ったこと全部…したことなくて……」
かああっと赤くなった顔を見られないよう、さっと目をそらす私。
するとかいとくんは、隣でくすりと笑った。
「大丈夫」
「え」
地面しかうつっていなかった視界に、ふいにかいとくんの顔がうつった。
「絆奈の初めて、僕にちょうだい?」
「……っ!?」
「ぶ、何顔真っ赤にしてるの? そんな変な意味じゃないって」
「え…え……っ!?」
やだ、別にそんなつもりじゃ…!!
あたふたとしているうちに、かいとくんはぐいっと私の腕を引っ張る。
「絆奈がまだしてないこと、友達ともしてないこと」
そう言って笑う彼は。
「今日、僕としよう?」
今まで見たことがないくらいにさわやかで。