「……ま、食べれなくはないけどな」




そう言って向かい側から伸びてきた銀色が小さく切ったパンケーキを刺して、口の中へ運ばれていくのをみた。





「うわ、甘っ」




顔をしかめてから急いでコーヒーを飲む姿に私は胸を高鳴らせた。




やばい。すごくかわいい。写真撮りたいくらい。





「よくこんなの食べれるな」


「……はい」


「食べないの?」


「……ええ、はい」


「……おい、聞いてんのか?」


「……はい」


「まじでキスするぞ」


「……ええ、は、ハイイイイ!?」





目の前の部長をみる。目が飛び出るくらいに見開いた私は背もたれに思いきり寄りかかった。



お、やっと戻ってきた。なんて笑う部長。




いやいやいや、なんで笑ってられるんですか。




笑うとこ違いますよね!?




私、一切笑えないんですけどっ。何今の!なんて言った!?




き、キスするぞ!?は?



私は睨んだ。