「うわっ」
突発的に声にしたのは部長が私の手を引いたから。
「そこ、座って」
そことは黒革のソファ。とても光沢があっていかにも貴そう。
部長はドアの向こうへ消えてすぐ戻って来た。
「で、続きは?」
「ハッ!?」
つ、続き!?ナンノ!
部長が迫ってきたあとの……?
「ツ、づき、なんて、アーリマセーン……ヨ?!」
「…………ぶはっ」
……笑った。
その顔は本当に好きなんだよな……。
苦しそうに、でも楽しそうに笑う部長。
かわいいだなんて言ったら終わるけど、心の中でならいいよね?
すっごくかわいいです、部長。
だめだ、私。なんで27歳の人に可愛いだなんて思ってるんだろ。
それより。
一つもの申しますよ。
「部長……そろそろ笑うのやめて下さい」