いつまでも無言の部長に私は告げる。




「もう、いいですか?用がないなら失礼しま、」


「──のか?」


「え?」




聞き取れなかった。だから聞き返した。



それなのに、目の前の人は私を睨んでくる。




なんで。そんな目で見るんですか?




怖くて目を逸らしたいのにできなくて焦る。




部長も、黙ってないでなんか言えばいいのにっ。





「……私、何かしましたか?」




気付けばそんなことを発していて、思わず口を手で隠す。



何言ってるの私。


まるで部長のこと気にかけてるみたいじゃん。





目が合った。



聞こえてきた言葉に目を見開く。







「アイツと付き合ってるのか?」