都会から少し外れた閑静な街に私は住んでいた。

コンビニも駅も、近くにあって特に困ることは無いのに、そんな街が、私にはなぜだか窮屈に感じた。


中学卒業と共に、寮がある私立の女子高校に入学をした。
そこは、都内のお嬢様学校でそこそこ偏差値の高い所。
私は桜が道路を覆う頃、望んで一人になった。


別に一人が好きなんじゃない。
ただ、なんとなく、それが私にとって楽なことだって思ったから。
それなりに人と付き合って、それなりに楽しい思い出も作って、生活のためにバイトだってしてるから、それなりの充実感って味わってる方だと思う。