「遥…?」



思いがけない来訪者にしーんとなる屋上


鳥の鳴き声だけがやたら響く




『あ、あたしたちもう行こうか』


『うん』


そういって圭の横をとおり過ぎるとき手をつかまれた


『え?』


「ちょっと…いい?」


『…うん』


『遥、先戻ってるね』


『・・・ゴメンね美香』







そんなに急がなくてもいいのにっていうくらいあっという間にいなくなっちゃった



屋上にはあたしと圭だけ