しばらく歩けばある1人の姿が見える。

公園の電柱に持たれかかっている男。

そう、この男こそみぃたち紅蓮が所属する『紅蓮』の総長。

真っ黒でサラサラな髪。

長いまつげ。

ちょうどいい唇の厚さ。

キリッとした2重。

顔あげれば肉がない綺麗な顔立ち。

そして、だれもが飲み込まれてしまいそうな真っ黒な瞳にこのオーラだ、、

みぃはしばらく見とれた…。

心がギュッとわしずかみにされる様な感覚がおこる。

あぁ、なんて素敵で綺麗なんだろうって。

でも見とれている場合じゃない、

まずは報告が先だ。

「…総長。全て片付きました。」

みぃがそう告げるとタバコを下に捨て、その長い足で踏み潰すと

ゆっくり唇を開いた。

「…あぁ。」

この体に響くような低音。体のそこから何かがこみ上げそうだ。

まるで吐き気に似たなにか、、だ。

みぃはきっとこの声に一生慣れない。


「なんだ」

みぃは総長を、見すぎていて視線に違和感を感じていたのだろう。

「…いえ、何で、も…。」

総長の真っ黒な瞳がみぃをみる。

まるで拷問のように時間がとまる。

飲み込まれそう…。



「おーーい!みぃ~総長~!」

ハッとして後ろを振り向く。

この声…後ろを振り向くと2人こちらに向かっている。