どうでも良いようなセックスが終わると、ハヤトは煙草を手に取り、ライターで火をつけた。
セブンスターの、ほのかに甘苦い煙が部屋中に充満する。
「優梨、ごめん。今日、夕方からバイトだから」
「そうなの」
夕方には帰れよ、という暗黙のメッセージ。
彼は決して、私を部屋に置いていったりしないし、鍵を預けてくれることもない。
つまり、その程度の関係ということ。
17時には、部屋を出た。
「また連絡して」
「うん、バイト頑張れ。じゃあね」
当然のように玄関前で別れる。
外に出てドアを閉めたと同時に、ガチャリと施錠する音が響いた。
そんなにすぐに鍵を掛けなくてもいいのに。
なんだか追い出されたような、拒絶されたような、苦い気分になる。
生ぬるい外の空気を吸いこむと、やっと体が軽くなって、今更ながら大学の授業を全部サボって不毛な1日を過ごしてしまったことを、酷く後悔した。
あー、何だか苛つく。
中途半端な化粧で未完成な顔にも。ウェーブがかったまとまらない髪にも。
セブンスターの、ほのかに甘苦い煙が部屋中に充満する。
「優梨、ごめん。今日、夕方からバイトだから」
「そうなの」
夕方には帰れよ、という暗黙のメッセージ。
彼は決して、私を部屋に置いていったりしないし、鍵を預けてくれることもない。
つまり、その程度の関係ということ。
17時には、部屋を出た。
「また連絡して」
「うん、バイト頑張れ。じゃあね」
当然のように玄関前で別れる。
外に出てドアを閉めたと同時に、ガチャリと施錠する音が響いた。
そんなにすぐに鍵を掛けなくてもいいのに。
なんだか追い出されたような、拒絶されたような、苦い気分になる。
生ぬるい外の空気を吸いこむと、やっと体が軽くなって、今更ながら大学の授業を全部サボって不毛な1日を過ごしてしまったことを、酷く後悔した。
あー、何だか苛つく。
中途半端な化粧で未完成な顔にも。ウェーブがかったまとまらない髪にも。