子犬男子に懐かれました




「おい!壮介」


「なに…別にいるけど」


「ま、まぢかよ…いつの間に…皐って誰?教えろよ」



和が俺の肩に腕を回し、距離を縮める。


「ちけーよ、てかお前会った事あるんじゃない?帰り道でスーツ着て泣いてた女の子、あの子彼女」


「………げ、あの美人?」



ふん、絶句してやがる。


皐ちゃんは美人だ。

本当に綺麗。



「……大人……」


「おい和、固まんなよ」


「どうやって年上美人落としたんだよ、教えろ壮介!」


「うるせーうるせー、もうデートだから帰るわ!じゃーな」


「逃げんな!おい…っ!」



まぢでうるせー。

花と言い合いになると、動物園以上にうるさくなるくらい。







ーーピコ


【もういるよ、まだ?】


皐ちゃんからだ。

和のせいでちょっと遅れちゃったなー。





俺は急いで集合場所に行くと、こっちに向かって笑顔で手を振る可愛い彼女がいた。


「皐ちゃん、ごめん!ちょっと和に捕まってて……」


「そうだったんだ。私もそんなに待ってないから大丈夫だよ」


「ごめんな?

…….じゃー、行こうか」



俺が手を差し出すと、当たり前かのように握る皐ちゃん。


手を繋ぐ事が当たり前になってきているのが嬉しかったりする。



「本当に楽しみっ」


皐ちゃんがわくわくしてるのも分かる。

今日は俺も皐ちゃんも大好きな洋画のパニックムービーをこれから映画館で見に行く。






今日なにした?

今日どんなことがあった?


そんな、会話をしながら歩いて映画館の入っているショッピングモールへ向かったいると、



「ねぇ壮介くん………」


「ん?」


「……や、何でもない」



いや、俺には分かる。

その下がった眉は何かあった時に出る表情だ。


「なに?言って」


「………あの、さ…気のせいだったら悪いんだけど…さっきからそこら中からの視線が気になるんだけど」


「え?」



皐ちゃんに言われ、辺りをよく見渡すとーー、







「やばいっ」


「絶対ばれたんじゃない?!」


「まって、彼女美人過ぎる」


「年上だったの?」







………最悪






「壮介くん?」


「ごめん、皐ちゃんちょっとここで待ってて」


「うん?」



きょとん としている皐ちゃんを置いて俺は、ずっと奥にある柱に隠れている奴らに向かって歩く。



「………おい、バレバレ」



柱の裏には、クラスメイトの女子や和がいた。


「何してんの」


「わ、悪い壮介…その、どうしても彼女みたいって、こいつらが言うから尾行してきた」


こいつら とはクラスメイトの女子。



「な!和くんがリードして行こうぜ!って言ったんじゃんっ」


……だろうな。



「嘘つくな、和」


「バレたか………」


「皐ちゃんが気付いた」


「え?」


「俺の彼女舐めんなよ?

尾行に気付くんだぜ?凄いよな!」



俺は、ははは と笑う。


「ってことで、俺らのデート邪魔すんなよ!じゃーな!」







急いで皐ちゃんとこへ戻ると、


「友達?」


さらに「いいの?」と聞いてきた。


どんだけ優しいんだよ…



「なに言ってんの、俺らのデート尾行して来てたんだよあいつら」


「えぇっ?」


「俺、モテるから。俺の彼女がどんな人が見に来てた」


「……あっそ、残念な彼女で悪かったわね」


「もー、また拗ねる。残念なんて言ってねーじゃん。

皆んな美人って言ってたよ」


「……」


「だから、自慢しといた!皐ちゃんのこと」


「……そうなんだ」


皐ちゃんがそう言うと、再び俺の手を握り、


「行くよ」と引っ張った。



このツンデレにもヤられたのかな、俺。



相当好きだわ、皐ちゃんの事。






ーー番外編ENDーー



ここまで読んで頂きありがとうございました。


こちらの作品は皐目線での、【隣の席の瀧くん】に出てくる、花の幼なじみの中本壮介のお話しです。


壮介は幼なじみの花と約束をきちんと守る一途でいい男なんです。



そんな、壮介ならきっといい出会いをするだろう。と書き始めました。



どんなに一途に思っていても叶わない恋はありますよね。


けど、もう一度一途に人を好きになり、叶う恋だってあります。



もう1つの作品で幸せになれた壮介を書けて幸せです。


本当にありがとうございました。




snyuex.

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