イブの日

５時半にヒナタの家に行くと、ちょうどアヤも来たところだった。
アヤと喋りながら、鍋に入れる野菜を切り、人数が多いのでこたつと小さなローテーブルを並べて準備する。

ヒナタが電話で道順を説明しているのが聞こえる。

しばらくすると、ピンポンが鳴り男の子３人が来た。

ニコニコ顔のコウタが話しはじめた。

「おまたせ。
飲み物買ってきたよ。

あれ？アヤちゃん彼氏は？」

「聞かないでよ、今日ここにいるんだから」

「そうだよね」

ちょっと嬉しそうなコウタに、へぇ？と思ってヒナタと顔を見合わせてちょっと笑った。


「とりあえず鍋煮込んで乾杯しようよ」

ヒナタが言ってくれたので、キッチンから煮込み始めていた鍋を炬燵に置いた卓上コンロまで運んだ。