目を一瞬だけ見開いたが、怪訝な表情になったショウタ。


「さいご?って……何?」


「妊娠してるかもって思ったから。
本当に妊娠してたら、もう、会わないって決めてたから」


「……意味が分からねえよ」


「今から社会人になる人の、明るい未来を縛ることはできなかった、のよ」


「本気で、そう思ったのか?」


「そうよ」


迷わず答えた私を見て、再び額を手に置いたショウタ。


「なんで?」

「………」



答えられない。