「そう。

お母さんの仕事、転勤が多くて今はここには住んでないでしょ?
この辺りの勤務地の時はここにいるけど、そんな都合は聞いてもらえないから。

叔母さんのところに行けるなら行く?
相談してみないと分からないけど」

「海の近くの?」

「そう。マイカが嫌じゃなかったら相談してみるわ」

「うん」

穏やかな表情に戻して、じゃ、よいお年を、と部屋に戻って行った。
落ち着いて電話するのだろう。