家のなかはひんやりした空気。
コートを脱ぐ前にエアコンを入れる。

「俺、シャワーしてくる」

さっさと浴室に消えていったショウタ。

マジか、マジだったんだ。
シャワーするってことは、完全に泊まるつもりなんだ。

コートを片付けて、コーヒーを淹れる。
自分の部屋着を用意して、ショウタが出てくるのを待った。

今日も?

ちょっとどきっとする自分に呆れて、


彼氏じゃない


と言い聞かせる。

でも、やっぱり、彼女がいないと聞いたからか、いつもよりも気持ちが華やぐ自分がいた。