優しく抱き締められて、感情が乱れる。


「全部言って?」

「……あの女が来たとき、ショウタを渡したくないって思った。

ミズトが入院したときも、ショウタに一番に聞いてほしかった。

今日だって楽しみにも出来ない約束だったし、腕を掴まれてすごく恐かった。

ショウタがいない平日もミズトがいるから頑張れた。

ショウタに再会しなくても、私はショウタを思っていたの。

でも……ショウタと結婚するなんて考えたことなかった。

だから、怖いのよ。
嘘じゃないかって思うことが」


きつく抱き締められた。