驚いて立ち止まっていると、ショウタが車から出てきて私の腕を掴んで車に乗せた。 無言で発進させると少し離れた国道沿いから港の方に入った船着き場についた。 「マイカ、デートだった?」 「違う、こないだのお礼にって食事の約束させられたの」 「なに言われた?」 「え?」 聞こえてた? 「最後に腕を掴まれて何か言われてたよね?」 「……」 「俺に言えない?」 あーもう!と思いながら目を合わせずにいた。