「え?」
と呟いて座布団から下りて正座して体を緊張させたショウタ。
母の後ろに3人の男の人がいる。
私とショウタの向かいに正座したスーツ姿の男の人たち。
母はその間の角の席に座った。
「セオは分かるわよね?
マイカ、こちらはうちの会社の専務と営業部長と課長よ」
「はぁ………。
キリノマイカです。
お世話になっております」
「マイカさん、○△株式会社のカガワです。
この度はうちの社員が大変なことを……申し訳ありません」
専務の人が言うと、全員で頭を下げた。
「いえ、あの、頭をあげてください」
「会社からの謝罪です」
紙袋ごと渡された。
受け取っていいものか、母を見ると
「受け取りなさい。
気持ちだから」
そう言われ、受け取った。
「体調とか、大丈夫ですか?」
「ありがとうございます、大丈夫です」
店の人が、お茶とお茶菓子を運んできた。
「セオくんも、大丈夫か?気を遣わずに、ね?」
「はい、大丈夫です」
「色々あるらしいが、頑張りなさい」
専務のカガワさんは、穏やかに笑いながら話してくれる。