モリイさんが私を見た。 「ねえ、キレイな彼女さん、私にショウタさんちょうだいよ」 「お前、なに言ってんだよ」 ショウタが答えたが、さすがに私もカチンときた。 「こんな辺鄙なところに来るより、私といる方が絶対楽しいよ? ショウタさん、一緒に帰ろう?」 「一人で帰れよ。俺はお前と一緒にいる気はないから」 「いいじゃん、帰ろうよ」 食い下がる女に、プチっと切れた。