ショウタの両親が優しくしてくれたのは、きっとミズトのおかげ。
明らかにショウタに似てるミズトをやっぱりかわいいと思ったのだろう。
食卓を叔母の家から借りてきて、作った料理を並べて囲む。
「ミズト、これ食べる?」
ちやほやされて機嫌の良いミズトに、みんな笑顔が絶えない。
ショウタの両親も私の母もお酒を飲んで、ますます賑やかになる。
「そろそろ、行こう?」
ショウタが声をかけたのは9時。
「明日の元日はどうしてるの?」
「予定では、叔母の家に集まるのですが」
「じゃあ、明日の朝、おばさま達に挨拶したら、帰りましょうか、ね、お父さん」
「そうだな」
「また、今度、家にも来てね、マイカさん。
ここから2時間くらいだから、ゆっくり来ればいいわ」
「ありがとうございます」
「じゃ、また明日な」
「気を付けて」
お酒を飲んでないショウタが運転してホテルに帰って行った。
その車を3人で見送った。