5時頃、ピンポンが鳴った。
「……」
母と目を合わせてから玄関へ行く。
ドアを開けると、ショウタと両親が立っていた。
ショウタのお母さんが私を見てから頭を下げた。
同じように深く頭を下げていると
「狭いところですが、どうぞ」
後ろから母が声をかけてくれる。
上がってもらってリビングにお茶を運ぶ。
「マイカさんとお母さん」
ショウタが紹介してくれた。
「初めまして、マイカです。遠いところをありがとうございます」
「マイカの母です。
私も今日知ったばかりで、戸惑ってますが、ショウタくんも知らなかったとのことで。
本当に娘が勝手なことを…申し訳ありません」
キレイに頭を下げる母をみて、一緒に頭を下げた。
ショウタのお父さんが穏やかに話しだした。
「いや、こちらこそ、不甲斐ない息子でマイカさんにも、ご親族の方にもご迷惑を………申し訳ありません。
会社でもお世話になっているそうで、重ね重ねご迷惑を、すみません」
首を振る母にショウタのお母さんが聞いてきた。
「ミズトくん?でしたか?今日は?」
「叔母の所にいます。もうすぐ昼寝から起きてここに来るかと」
私が言うと、ニッコリして、
「マイカさん、大変な目に合わせてしまったのね、謝っても足りないわ。
こんなにもキレイなお嬢さんだったのね。
ショウタがもっとしっかりしてたら、不安もなかったでしょうに。
こちらこそ、本当にすみません」
ショウタのお母さんが言う。