「セオくん?」
リビングの入り口で固まったまま呟く母に声をかけた。
「まあ、お母さん、座って?」
ソファに座ってもらう。
「課長、お邪魔してます。すみません」
「……どういうこと?」
ショウタと顔を合わせた後、ショウタが母を見て話し出した。
「すみません……ミズトは俺の子供なんです」
頭を下げるショウタに呆然とする母。
「……意味が分からないわ」
「俺、マイカちゃんと学生の時、付き合ってたんです。妊娠したことは知らなかったんですが、最近知って、と言うか、もしかしてって思って会いに来ました。
もう一度、ちゃんと付き合おうって説得したんです。
ミズトも認知させてほしくて」
頭に手を置いて、母がショウタの話を遮った。
「え?……ちょっと待って!
話が分からないわ。
ミズトをちょっと預けてくるわ。
その後、詳しい話を聞かせて?」