楽しく喋っているうちに、時計を見ると、思ったより時間が経っていた。

「わ、1０時だって。
私そろそろ帰るよ」

時計をみて驚き、コートを羽織る。

「マイカ帰るの？泊まれば？」

「明日はバイトだから今日はおとなしく帰る」

「あ、じゃあ俺も帰るから一緒に出る？方向一緒じゃん？」

「そうだったね、ショウタ君も帰るの？」

「帰るよ、普通に」

そう言って上着を手にとっていた。

「マイカ、年末までバイト？」
ヒナタが聞く。

「そう。また時間あったら遊ぼ」

「うん、気を付けてね」

「じゃ、マイカちゃん、またね～。
ショウタ、ちゃんとおくってけよ」

コウタは真っ赤な顔で炬燵にもぐりこんでいていつも以上に笑っているし、アヤはヒナタのベッドで寝てしまっている。

ナオは後でコウタを送るらしい。

ブーツを履き、玄関でヒナタとナオに手を振ってショウタと歩き始めた。