-真白 回想シーン-


普通の居酒屋さんで、私からしたら弱いカクテルのお酒を飲んでいる星那。

3杯目くらいから、段々と星那の様子がおかしいことに気がついた。


「ねぇ~、もっと飲みたいよぉ~」


星那は、いつもよりワントーン高い声で隣の男にお酒のおねだりをしている。

隣の男は、可愛さのあまり顔を真っ赤にしてタジタジだ。


・・・星那は魔性だ。
魔性の女だ!!


「も、もうやめといた方が・・・」

「やらぁ~!お酒飲むの~!頼んでくれるまでこの離さないんだからぁ~!」


さらに距離を縮めようとする星那。

その時。

-ドカッ


星那と男の間に割って入って座るのは、小桑暁人。


「お相手サンキューな。こっからは俺がコイツの面倒みるから」

「お、おう・・・」


「あ!暁人だぁ~。お酒、くれるの?」

「んなわけねぇだろ。ほら、水飲め。それ飲んだら送ってくからよ」