「真白〜!今日駅前のパフェ食べに行かない!?」

帰りの支度をしている真白に声をかける。
真白はちらっとわたしの顔を見て見たかと思うと

「パス。今日デートなの。」

「え!?誰と?真白、いつ彼氏できたの?」

「まだ彼氏じゃないよ。このあいだの飲み会であんたらが帰った後に話しかけてきた男とね」

「へぇー。じゃあこれからなんだ!いいなあわたしも彼氏欲しいなあ。」

「いるじゃんここに」

後ろからふと聞き覚えのある男の声がして振り返る。


「だぁれーがわたしの彼氏だって?」

「うぉっ、怖え顔」


そう言って笑うこの男は朝まで共にした、暁人だ。
誰が彼氏だ。


「暁人なんてお断りよーだ!」

「こんなかっこいいー男ほったらかしでいいの?後悔してもしらねーよ?」

ドヤ顔で言う暁人に、ちょっと離れた場所でキャーキャー騒ぐ女の子たち。
こんなやつのどこがいいんだか。

「あそこにキミの魅力がわかってる女の子いるでしょーが。わたしに構う暇があるならあの女の子たちの相手してあげなよ?」

しっしっと追い払い、カバンを持って教室を出ようとするわたし。

「…ふーん?そんなこと言っていいんだ?」

「、、なによ?」

「昨日のこと、バラしてもいいんだぜ?バラしたらお前、俺と噂になって、彼氏なんてできねぇかもなあ?」


こんなやつと噂になるなんて、まっぴらごめんだ。