隆志は結局、何か特別なイベントを、考えていたわけでもなく、それはごく、普通のデートプランだった…
俺達はまず、腹ごしらえに、隆志がよく行くというイタリアンの店に、ランチをしに向かった。
「ここだよ!」
「へぇ…お前中々シャレた店に来るんだな」
「俺うまいもん好きだからさ。市内に限らず、探しては食べに行くのが好きなんだよ」
「そんなに食べるのが好きなら、料理人にでもなったらいいじゃないか」
「作るのは嫌いじゃあないけど、俺は食べるの専門!」
「でも本当。以外よね。隆志君と御飯食べに行くと、色々あって便利ね」
「おい村仲、便利は酷いんじゃないか?」
むしろ、俺が以外なのは、あの松永と村仲の二人と、こうしてランチしようとしている事だ…
さっきの電車までは普通に話せたのに…
改まって考えると、俺は、美紗の顔を見ることも、ままならない…
緊張してしまう…
俺はいつの間にか、殆どの会話を、隆志としていた。
すると優子が、俺に話を振って来た。
「柳瀬君てさぁ、バンド組んでるんだよね?」
「そうだよ。って言っても、俺は誘われた身だけど…」
「バンドの名前、何ていうの?」
「『NEMESIS』だよ。俺が付けた」
「何か意味があるの?」
「あぁ…『罪を犯した者に、罰を与える女神の名前』だよ」
「かなり幻想的な名前だね。でもいいなぁ…バンドしてる人。かっこいいしさ!」
「そうだよね。私、歌唄うの好きだから、バンド憧れるなぁ…しようって言われても無理だけど…」
「何で?楽しいよ!自分達で詞を書いて、自分達で曲を付けるんだ。すげぇやり甲斐あるし!それに、女性ボーカルのバンドって格好いいしさ!」
「だって、大勢の前で唄うでしょ?私緊張して絶対無理!カラオケ規模が精一杯」
「美紗、歌上手いのよ!前に、プロ目指してた事もあるし…」
「ちょっと、優子!それ言わないでよ!」
「別にいいじゃない。隠す必要ないし…」
「松永さん、そんなに上手いんだ…」
そこで隆志が、一つの提案を持ち掛けた。
俺達はまず、腹ごしらえに、隆志がよく行くというイタリアンの店に、ランチをしに向かった。
「ここだよ!」
「へぇ…お前中々シャレた店に来るんだな」
「俺うまいもん好きだからさ。市内に限らず、探しては食べに行くのが好きなんだよ」
「そんなに食べるのが好きなら、料理人にでもなったらいいじゃないか」
「作るのは嫌いじゃあないけど、俺は食べるの専門!」
「でも本当。以外よね。隆志君と御飯食べに行くと、色々あって便利ね」
「おい村仲、便利は酷いんじゃないか?」
むしろ、俺が以外なのは、あの松永と村仲の二人と、こうしてランチしようとしている事だ…
さっきの電車までは普通に話せたのに…
改まって考えると、俺は、美紗の顔を見ることも、ままならない…
緊張してしまう…
俺はいつの間にか、殆どの会話を、隆志としていた。
すると優子が、俺に話を振って来た。
「柳瀬君てさぁ、バンド組んでるんだよね?」
「そうだよ。って言っても、俺は誘われた身だけど…」
「バンドの名前、何ていうの?」
「『NEMESIS』だよ。俺が付けた」
「何か意味があるの?」
「あぁ…『罪を犯した者に、罰を与える女神の名前』だよ」
「かなり幻想的な名前だね。でもいいなぁ…バンドしてる人。かっこいいしさ!」
「そうだよね。私、歌唄うの好きだから、バンド憧れるなぁ…しようって言われても無理だけど…」
「何で?楽しいよ!自分達で詞を書いて、自分達で曲を付けるんだ。すげぇやり甲斐あるし!それに、女性ボーカルのバンドって格好いいしさ!」
「だって、大勢の前で唄うでしょ?私緊張して絶対無理!カラオケ規模が精一杯」
「美紗、歌上手いのよ!前に、プロ目指してた事もあるし…」
「ちょっと、優子!それ言わないでよ!」
「別にいいじゃない。隠す必要ないし…」
「松永さん、そんなに上手いんだ…」
そこで隆志が、一つの提案を持ち掛けた。