気付くと、隣で優さんが私を見ながら髪を触っていた。

「起きたか?」

「ん、水…」

喉が乾いていた。

ペットボトルの水を取ってくれて一口飲む。

「なんか、あったの?」

「……いや、歌織は?」

「ちょっと疲れてた、かな?」


会いたかった、抱かれたかった。

でも、優さんも、いつもと違った。

なんで?

聞いてしまうと、自分のことも詳しく話してしまいたくなるかもしれない。
そうなる前に、このまま帰ろう。


「送ってくれる?」

「わかった」


さっとシャワーをして、帰る用意をした。