駅で、優さんに会うと、モコモコ感のあるパーカーに白のジーンズ、ショートブーツ。
春の装いに感じた。
「よう」
近くに行くと優さんが声をかけてくれた。
「もう、来てたの?」
「ちょっと老けて見える」
私をまじまじとみて真顔で言う。
「はぁ?そんなわけないじゃん。
ギリギリ高校生に見えるよ。
優さんこそ、老けて見える」
「ハハハ…ギリギリ高校生ファッションなんだ?」
「もう、いいし。どーせ老けて見えるんですよ」
「俺は大人っぽいだけ。だけどな」
「わ、自分だけ良いように言ってる」
二人で喋りながら自然と手を繋ぐ。
電車に乗ってついたのは、遊園地。
久しぶりに来た遊園地。
デートで来るのは初めてだった。