溜まり場では、意外にも勉強してる人や、トランプしてる人、雑誌を見てる人、雑談してる人。
確かに不良グループってわけではない。
2階の部屋に入ると、みんな揃っていた。
「あ、歌織」
綺麗な笑顔を向ける春菜。
「発表会は来てくれてありがとうございました」
と言うと、功さんが
「俺は行けなくてごめんね、家の用事で都合つかなくて。
みんなから話聞いてすごかったみたいだね。行きたかったよ」
「ううん、また、機会と興味があれば観にきて」
「そうそう。ビックリしたよ。
箏や三味線でポップスまで弾いたり、なんか、現代的な曲もあるんだね。」
龍くんの一言で、みんな思い出したらしい。
「そういえば、歌織ちゃんは名取にはならないの?」
「あ、あれはね、階段一つずつ上るようなものなの。まだ、名取にはなれないなあ
青蘭の和太鼓もすごいね。和太鼓部って有名なんでしょ?」
「みたいだね。結構お金かけてるから、やる気もでるんじゃね?」
昌さんが教えてくれる。