「毎日会ってたのに寂しくないの?」
放課後、カフェで喋っているときに聞いた。
「ん、寂しくない、ことはないけど、しょうがないよ。
私も、コンクールに出品したり書家展観に行って、自分教育中」
「そっか。
だんだん進路の話しもでてきてるもんね。
大学に行くの?」
「そのつもり。
歌織は?」
「私も行くつもり」
「あと1年半。
高校生活楽しまなくちゃ」
「そうなるんだ?」
「だって、大学を選ぶためや将来の為の準備だよ?
好きなこと見つけて、行きたいところに目標定められるじゃない?
明日になったら、全然別の道を目指すって決めてもまだ間に合うんだから」
「なるほどね~」
「だから、いろいろなことを知っていくには楽しまなくちゃ、ね?」
笑いながら頷いた。
そう、人の気持ちは変わるかもしれないんだ。
それをおおらかに受け止められる春菜なんだろうな、とつくづく思った。