リビングで待ち、15分くらい経った頃、客間から3人が出てくる気配がした。
母と功さんの目が赤いのがわかる。


「歌織、お帰りだよ」

「私、そこまで送ってくるわ」

「気を付けてね。
功介さん、来てくれてありがとう。
また来てと言っておくわ。
でも、あなたの生活を最優先させてね。
今日は本当にありがとう」

「気を付けて帰りなさい。
また会うこともあると思うが、これもそれも縁があるからだよ。

また、いつでも来なさい」


「……ありがとうございます

今日は、失礼します」


両親は穏やかに送り出した。
私は功さんと一緒に家を出た。