優さんの家から自宅に戻ると、3時だった。


マグカップにコーヒーを入れて部屋に行き、ボーっとしたまま、椅子に座っていた。


優さんの眉を寄せていた表情が、瞼に残っている。


私たちは別れた。

もう、抱かれることはない。

いつもと変わらない時間だけど、今日から違うのだ。




ただ、これで良かったと、ちょっとホッとしている自分がいた。


この1週間の辛くて、内蔵が捩れるような痛みから、解放されたのを、家に帰ってから気付く。

ただ、優さんの家で話した時、抱き締められた時に痛んだ胸の痛みを思い出した。




まだ本当は好きなんだ。