「私はそろそろ、帰るわ。 優人さん、今までありがとう」 「……っ」 はじめて呼んだ優人さんと言う呼び方に、驚いたようだった。 フッと笑った優さんが言った。 「送ろうか?」 「いい。一人で帰るわ」 「そうか。………がんばれよ」 「ありがとう。紅茶、ごちそうさま。 また、ね」 帰るため、立ち上がりながら言った。