「俺のことをきいてほしい」

「うん」


彼は、如月家の会社を兄が継ぐが、自分もその会社で父親や兄を支える立場になるということ。
そのため、高校生になったころから見合い話を持ってこられ、女の子に付きまとわれ、嫌になって家を出て父親のマンションの1つに一人で住んでること。
歌織に会うまで、時々女の子と遊んでいたこと。
歌織と会ってからも見合いをさせられて困っていたこと、でも、断ってたことを、淡々と話してくれた。

週末に部屋にいた女の子は前の日に付きまとわれて、具合が悪くなり、仕方なく家に入れてしまい、飲み物を出して一緒に飲んだ後、いつのまにか寝てしまっていたこと。



「けど、俺に隙があったのかもしれない。


傷つけて、悪かった。

歌織に会ってからは、歌織しか見ていない。
だから、これからも俺と付き合ってほしい」