ちゃんと話を聞かなきゃいけなかったのかもしれないけど、今は聞けなかった。
結局、私は逃げただけ。
でも、心臓が異様に音を立てているし、内蔵がいたい。
背中に力が入る。
助けて……
初夏を感じさせる爽やかな天気の良い日曜日。
私は、心が崩れた。
タクシーを捕まえてそのまま、家に帰った。
ずっと好きでいられるはずだったのに。
愛されてると思ったのに。
家に帰って部屋に籠った。
なんで?
どうして?
ツラい。
好きな人に大切にされてなかった。
もう、ダメ、なのかな?
違うって言ってた。
また、素直に彼を信じられる?
今はできない。
あの女の言葉が甦る。
『最近は毎週ね…』