喋りながら行き3年4組のクラスを覗いている春菜の後ろで待ってると、私の横で喋ってる女の子の会話が聞こえる。

「ユウト君、全然?」

「連絡ないの。他の人もみんな」

「でも、もう長いことでしょ?
彼女とか婚約者出来たとか?」

「やっぱそうかなぁ?嫌だなあ
みんなのユウト君だったのに」

モテるユウト君って、いるんだ。

「チャンスは掴むものよ」

うわ、強気だな。

「まあ、青蘭だしね」

「そ。今日も連絡入れてみよ。そろそろ彼女や婚約者に飽きたかもしれないし」

「ハハ、結構遊んでたらしいもんね。一人じゃ足りないよ、きっと」

「だよね?やっと近づけたところだったのに、誰とも遊ばなくなったみたいだったからなあ」


その時


「はらだ~!」


離れたところから呼ぶ先生の声が響いた。

「わ、先生だ、私なんかしたっけ?」

連絡いれよ、と言ってた女の子が焦る。

その友達が

「チエリはなんかした、じゃなくて、なんにもしてないからでしょ?」

「あーそうかも。

あ、先生、なんでしょ?」

「はらだ~まだ、出してないだろ?…」

先生と女の子たちが歩き去る。

ユウト?青蘭?って優さんのこと?

『結構遊んでた』

って、女関係?

はぁ?マジで?

茫然とする。