待ち合わせのコンビニに入ると、優さんがいた。
ビックリして、立ち止まると

「行こう」

とコンビニからアッサリと出ていく優さんを追いかけた。

迎えに来てくれたのは、うるさいバイクでもイカツイ車でもなく、ワンボックスカーだった。


会話は弾まないが、ちょっとずつ質問してみる。


「家はこの近くなの?」

「まあ、近いかな」

「えっと、高3?」

と聞くと、驚いて私を見て

「高2。知らなかった?」

「知らなかったよ、へえ、高2なんだ」

と、笑うと

「深い意味ある?その笑い」

とニヤリと笑いながら聞いてきた。


「思ったより若いな。と思って。
留年とかじゃないよね?」


と言うと


「老けてるってことか?」

「いや~…大人っぽい?感じ」

と苦笑いで答えると、運転してくれてる人が

「老けてるってことだよね~?」

と笑っていた。


突然、頭にポンと手を置かれ

「否定するよな?」


と、頭を左右に動かす。


その手の温かみを感じ、ちょっとドキッとしながら、


「えーと、やっぱり大人っぽいってことですよね~」


と言うと頭に置かれた手を離し、うるせ、とちょっと笑う優さんに、やっぱりドキッとする。


手が離された頭がなんだかソワソワする。


10分ほどのドライブで、目的地らしい砂浜が見える公園の入り口に着いた。